【ちょっとブレイク/ノックスの十戒】

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9・探偵の助手にあたる人物(いわゆる『ワトスン役』)は自らの判断を全て読者に知らせなければならない。 ↑↑ なるほどですね! よく『探偵もの』には、『助手的キャラクター』が登場します。 例えば、 ホームズにはワトスン… 金田一耕助には等々力警部や磯川警部…といった具合でしょうか。 さて。 時々、作品の中でホームズは、 「ワトスン君。君は、この事件をどう思うかね?」 と、いった質問をワトスン氏に投げかけてきます。 実は… これは同時に、 「読者の皆さん。あなたは、この事件をどう思います?」 と、作者のコナン・ドイル先生が、読者の皆さんに質問を投げかけているのと同じになるのではないかと思います。 作品の中、そのホームズの質問に対してワトスンは、 「うん、ホームズ。私は、こう思うんだけどね…」 と、自分の推理をホームズに披露する訳ですが… 実は、このワトスンの推理の内容は、 大体は『至って一般的な推理』『「普通ならこう考えるだろうな…」といった推理』…言い換えるなら、これは『読者自身の推理』と同じ内容である場合が多いです。 そして、ワトスン(読者)の推理に対してホームズ(作者)は、 更にその上を行く推理で事件を見事に解決する訳ですよね。 つまり、『ホームズとワトスンの推理合戦』は、 同時に『作者と読者の推理の合戦』にもなる訳です。 ですから、ミステリーにおいて『助手的キャラクター』は、『読者の代弁者的な役割』になっている場合が多いと思います。 作品の中で助手的キャラクターが自分の推理を披露する事によって、 読者は『自分自身の推理の内容を再確認』し、 同時に『事件全体の整理』にも繋がるとも思います。 ですから、実は『助手』の役割って、 物凄く大事だと思いますよ!
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