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10・双子や一人二役の人物を出す場合、その存在をあらかじめ読者に伝えなければならない。
↑↑
うーむ…。
私個人的には、このルールは『時と場合による』と思いますねぇ。
例えば、
「あの人とこの人は…
実は、同一人物…つまり『一人二役』を演じていたのだ!」
というのが最後の『オチ』になる傑作ミステリーは、たくさん有りますし、
必ずしも『双子や一人二役の人物を出す場合、その存在をあらかじめ(最初から)読者に伝えなければならない』
という事ではないように思います。
まあ、犯人が
例えば『怪人・二十面相』の様に、最初から『変装の名人』と分かっていれば、登場人物全員が犯人に見えてきて、それはそれで面白い効果が生まれますけどね。
それに、
「実は、あの人物には…
瓜二つの双子の弟がいたのだ!」
っていう事実を最後の最後にオチとして持って来られても…
『取って付けたような』印象を確かに感じてしまいます。
(恐らく、この十戒を発表したノックス先生は、そういった事でこのルールを盛り込んだのだと思います)
…例えば…
こんなのは、どうでしょう。
「あの人物には、弟がいる」
という事実だけを『伏線として』物語の中で紹介しておいて、
「実は、弟は弟でも瓜二つの双子だったのだ!」
という事実を最後の『ネタばらし』の時に、初めて明かして、読者を驚かせる!
なぁーんていうのは、いかがでしょうか。
ところで…
『双子が登場するミステリー』というのは結構、有りますね。
私なんかは、例えば『容疑者の中に双子がいる』と聞くと、
「ははーん。これは、恐らく『双子』という『特異性』が『犯行のトリックとして』使われているのだろうな…。
って事は!犯人はこの双子の兄弟でキマリじゃないか!」
なんて…ろくに推理もしないで物語の先読みをしてしまう事が実は結構、有ります(笑)
しかし…
そこは作者様が仕掛けた『罠』で
『双子は、実は事件と全く無関係のフェイク』で、逆にビックリさせられたり!
『犯人が双子の兄を殺そうとして、間違って弟の方を殺してしまった!』
なんて、作品も有ります。
『双子』というキャラクターは、トリックやストーリーを考える上で『犯人』として描いても『被害者』として描いても、大変魅力的な登場キャラクターだと思います。
(あ、実際の双子の皆さん!ミステリーの登場キャラクターとか言ってしまい…どうか、お気を悪くしないで下さいね汗)
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