銀河鉄道の夜を読んだ夜に~終章~

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織姫は、星のベッドに眠るカムパネルラの頭を撫でる。 「五十年、よくがんばりましたね」 その向かいで彦星は、ジョバンニの頭を撫でる。 「大したことのない悪さだったが、けじめは必要だからな。よくがんばった」 ジョバンニとカムパネルラは、うっすらと目を開けて目が合った。 「ジョバンニ!」 「カムパネルラ!」 二人は、ぎゅっと抱き合った。 「やっと会えた!」 二人の声が重なったあと、織姫と彦星は星のベッドに腰掛けた。 「なんの悪さをしたか覚えているか?二人とも」 「えーと、なんだっけ?カムパネルラ、覚えてる?」 カムパネルラは、首をかしげる。 「なんだっけ?」
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