2 思い出

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だから、今の仕事を選んでしまったのかもしれない。 祖母や曾祖母の為に…。 介護福祉士になってた。 専門学校に行き、資格まで取ったが、 就職先は地元を選ばなかった…。 専門学校に行き始めた頃から、祖母との関係が、 少しづつ変わり始めてたから…。 曾祖母の介護が大変になり始めてた時期だった。 曾祖母は誰のことも分からなくなり、自分で食事も出来なくなった。会話もなかった。 そんな曾祖母を祖母が介護をしていた。 自分の親だからなのか、施設には入れず、 自宅で介護をしていた。 祖母は自分の為の時間が取れなくなりつつあった。 だからなのか、帰省するたびに、 「ちょうど良かった。おばあちゃんのこと、よろしくね。」 と私に言っては、自分のしたいことをしに出かけていく。 私に拒否権はないのかと思うことはあったが、 私を育ててくれた曾祖母に何かをしたい気持ちが強く、祖母の言われた通りにやっていた。 私の気持ちを知ってるかのように、いい様に使われてた気もする。 自分の子供は男ばっかで、嫁には頼りたくないのか、孫の私には言いやすいのか。 ある意味、祖母の言葉中心に動いていた…。
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