罪の亡失

3/11
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
(痛い この人まじでやばい てゆうかこのままじゃ殺される) 死ねよおら そう男はいいながら顔を抑えて伏せている青年に蹴りを入れまくる や、やめてください ゴボォ ガバァッ ありえない量の血を吐き出す青年 なんてついてないんだ、、、 コンビニで立ち読みした帰りに暴漢にボッコボコ にされるとは 今年で成人になるのになぁ ああなんかすごい腹たってきた 死ね死ね クソが誰にぶつかってんだ バキッ すいませんじゃねーだろ 申し訳ありませんでしただろーが ガスッガスッ 数分後 ハァハァ ちっとは自分の立場 立ち位置考えて 生きな。テメーみたいな冴えないゴミは道の端を 震えながら歩けボケが 社会に役立てないカス 躾のお代はいらねぇーよ どーせ金も持ってねえだろーからな ははは そう男は言って歩き出した 青年はかすかに意識はあったが身動は取れない 満足気に歩いていく男の背中を呪うように睨むしか 出来なかった くっクソ (殺してやる 絶対 絶対に 殺してやるからな ) 、、、 うっ うぅ 男が立ち去った後の寒いChristmas Eveの夜道に 青年の 悔し泣と悲しみの涙が混ざった泣声 だけがヒューヒューと音を立てる夜風と混じり 木霊した。 (ころしてやる) 、、、
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!