< 2 > 朝

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「 いや 、本当に面白かったの!」 妙に耳に馴染む声が 歩く僕の鼓膜を震わせた。 特別良い声をしているだとか 特徴的な声だとか、 そういうのでは無いのだけれど。 聴いていて、凄く落ち着く 僕の大好きな彼女の声。 「 あ、おはよ!」 僕は此処に居るのに 彼女の視線は、僕の後方へと流れ 僕ではない他の人に送られる。 照れているのだろうけれど 僕に気付いていない振りをする事は 流石に頂けない。 彼女が照れて言えないのなら 僕から、と口に出した「 おはよう 」は 隣の女子生徒の煩わしい声で掻き消された。 嗚呼、こんな女 死ねば良いのに。
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