プロローグ

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プロローグ

桜咲き誇る四月、僕はこの朔嵐高校に入学した。 やはり男子校、周りはむさい野郎どもばっかりだ。 僕は颯爽と校門をくぐり、一直線に校舎へと進んでいく。 なんだか無数の視線を向けられ、ヒソヒソと話し声が聞こえてくるが、今に始まったことでもないので、いちいち気にしない。 一階の一年生フロアに向かい、僕が入るBクラスを見つけ教室の扉を開けた。 その瞬間、僕の目は窓側に立ち、外を眺めていた一人の男に釘付けになってしまった。 周りの生徒より頭一つ分くらい高いほどの、スラリとした長身のスタイルに、太陽に照らされたオレンジを思わせる様な張りがある褐色の肌。少し窪みがちな円らな瞳。 太めで短く、眉尻が下がり気味の眉毛。よく目立つ大きめの耳。そして、黒というより焦げ茶に近い、ふわふわと柔らかそうな髪。 あぁ、なんてパーフェクトな容姿! 子供の頃大好きでよく見ていた、母親の国の子供の向け番組に出てくる、あのマスコットを彷彿とさせるファニーフェイス。そして、コメディからシリアスまで熟す、大ファンのあのクールな俳優の生き写しの様なスタイル。     
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