プロローグ

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「あの頃の俺は、自分は頑張っているって思っていた。俺の周りの人間は元々ハイスペックだとばかり思っていた。俺は皆と同じに、いやそれ以上に、頂点に立ちたかった。成績優秀、スポーツ万能、生徒会に入っていて、モテモテで。でも相思相愛の彼女がいて…。皆労せずそこへ、そこまでではなくても、どれか一つは持っていると思っていた。努力は必ず報われる。周りの大人がこぞってそう言った。だから、皆努力が報われているんだと思っていた。勉強をすれば、成績は上がり、お洒落をすれば、モテる。勉強してもやり方が間違っていて、成績が上がらない。だから、違うやり方を模索する。そんな人がいるとは思わなかった。」
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