バイバイ☆ゾウ子の恋

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私は彼が優しい人だって知っている。 ちょっとベタな話だけど。。。 あれは二年前、捨てられた子犬を見つけたときのことだ。 「お母さんに怒られるし、止めようよ」 「やだよ。コイツ可哀想じゃん」 私は犬を連れて帰るのに反対だったけど、トウマは頑として聞いてくれなかった。 内緒で子犬を持って帰ると、すぐに見つかった。案の定、彼の両親に怒られた。 それでもトウマは諦めなかった。 里親を探すから、それまで何とか家に置いて欲しいと両親を説得し、熱意で子犬を守ることに成功した。 「良かったな!しばらくココがお前の家だからな。」 子犬を撫でる優しい手。 「それにしてもお前、ブッサイクだなーw 誰にも貰われなかったら、家で飼ってやるよ。だから、安心しろよな」 トウマは子犬を抱き上げた。 その時の笑顔は一生忘れない。 結局、子犬は千葉家の一員になった。 口が悪いけど、トウマはとても優しくて情熱的な人。私だけが知っている。 初めて出会ってから、ずっとそばにいてくれたトウマ。 未だ高校生になっても私と毎日一緒に登下校してくれるトウマ。 これって勘違いしても仕方ないよね?
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