3人が本棚に入れています
本棚に追加
その日の放課後。
二人並んで歩く道。
いつもの道なのに何だかとても長く感じた。
夏はまだこれからなのに、じんわり汗がにじむ。
街路樹の緑がキラキラ眩しい。
「。。。。。。」
急に緊張してきた。
なんだか喉が渇く。
私の頭はこれからの告白でいっぱいで、ぐるぐる色んな思いが巡っていた。
「ゾウコどうした?腹減ったか?タコ焼き食いに行くか??」
無言の私を心配してか、トウマが覗き込むようにして話しかけてきた。
サラッと揺れる前髪、長い睫毛。。。幼い日の思い出が蘇る。
「すき。。。」
彼の顔を見ていたら、自然と言葉がこぼれ落ちた。吸い込まれそうな綺麗な瞳。
そこに映る私の姿。
トウマが私を見ている。
「ゾウコ。。。」
トウマの綺麗な形の唇から、私の名前が飛び出した。
(本名じゃないけど。)
私のハートも飛び出そうだ。
「俺もお前に言いたかったことが。。。」
「お前って。。。ドムに似てるな」
「。。。は?」
「知らねぇの?機動戦士ガ〇ダムに出てくるドム」
。。。彼は何を言っているのだろう?
続けて、私の好きな唇からヒドイ言葉が出てくる。。。
「てか、お前みたいな太い足の奴と誰が付き合えるんだよ。でも、ブサイクだし。。。」
そこまでトウマが言った時、私の身体が動いた。
最初のコメントを投稿しよう!