己との戦い~0.00秒の世界~ 中体連への切符(競泳)

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1位になっても意味がない。 必要なのはタイム。 それも、0.00秒の世界。 俺はいつものように腕を組み、地面を見つめた。 耳からは会場のあらとあらゆる声が聞こえ、そして出ていく。 深呼吸をし、目の前をみた。 ピピィー。 笛がなる。 俺は台にのり前屈みになった。 Take Your Marks タンッ! スタートが少し遅れた。 しかし、数十秒後には俺が一番にゴールしている。 だが、必要なのはタイム。 全国へ行くには順位ではない。タイムだ。 誰かと競うのではない。 己と己との戦いだ。
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