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言っちゃ悪いが俺も中々どうして、他校に知れ渡るほどには、喧嘩慣れをしている。だからこそ解るのだ。今の追撃も含めた二撃は、トモヤが完全に俺を仕留めにきたことを。
「キク。どうしてもこうならなくちゃいけなかったのか?」
「ああ、こうなっちゃ仕方がない。今日まで楽しかったぜ相棒」
「そっか」
「ばいばいトモヤ」
トモヤは再び俺目掛けて走り込んでくる。それと同時にまた今日もコールタールみたいな分厚い雲から、ミルク色の雪がはらはらとパラつき始めて、地面に溶けていく。
それは師走のことだった。
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