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サオリは同じ学年だった。
転校初日、ランドセルは使わずショルダーバッグを使い、真っ赤な大きいリボン、派手に染めた髪の毛、両耳に開けた銀のピアス。片田舎暮らしの俺たちからしたら外人みたいな空気を身に纏ったサオリは、他児童の注目を集めた。
その奇抜さと物珍しさに男子たちの注目を集め、瞬く間に女子児童から拒絶される。
『お風呂入ってない、ばいきん女』
『男子としか仲良くしない、ぶりっ子』
『口の聞き方も知らない、田舎者』
皆口々にあることないこと、陰口を言うが、実際だれもサオリのことを知らない。
日に日にエスカレートしていく虐め、本人は全く気にしていないようだった。俺は不敏に思ったものの、助けることなんてできなかった。俺には俺の生活があり、俺の社会があるからだ。
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