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「準備室でさ、茜に疑われたときマジで焦った」
竜くんがあたしを抱きしてる腕に力を込める。
「…うん」
「茜が入社してきたときに一目惚れでキスして俺でいっぱいにさせてまで手に入れたのにここで手放してたまるかよって思った」
「…竜くん」
キス、あの時にされてなかったらあたしはいまだに竜くんのこと怖い人って思っていたし竜くんとこうしてることも、なかったんだろうな。(キスから始まるカンケイ参照)
「なんかキスして手に入れるとか汚ぇよな」
はぁっとため息をつく。
「何言ってるの?今更」
「だって俺がキスなんかしてなかったら今こうしてないだろ」
「そうだね。元太といた未来があったかもね」
なんて元太のことなんて何とも思ってないのに意地悪したくてそんなことを言ってみる。
「なんだよ、それ」
こうやって少し不貞腐れる竜くんがかわいくて。
あたししか見れない顔をもっと見たくて。
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