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そして……それから何事も無く日々は過ぎ去り、迎えた文化祭当日。
計都君の呼びかけにより例年に無い盛り上がりを見せる一方、教師や一部生徒は戦々恐々とこの日を迎えていた。
そう……それは例の爆破予告の件。
計都君が何故本当に爆破があると思ったのかは明かされないまま、本当に何も手を打たない状態で来ている。
「アハハッ!吾妻さんってば、顔暗いよ~?」
突然覗き込む様に計都君が顔を近づけてくるもんだから、驚いて椅子から転げ落ちそうになる。
そう、文化祭も午後に差し掛かろうというこの時間、私と藤崎君は生徒会室に集められた。
生徒会であの事を知っているのはこのメンバーだけ。
私と藤崎君はやはり浮かない顔なのに対し、計都君はいつも通り。
「そ、そりゃそうよ……今この時にも爆弾が仕掛けられているのかもしれないんでしょ?」
顔を赤くしながらも、何もしない計都君に少し抗議の眼差しを向けつつ話す。
「あぁ……それにお前のおかげで例年より人も多い。この状況で本当に爆破なんて事になったら目も当てられないぞ?」
さすがの藤崎君も焦りを覚えている様子。
それに対し、計都君はあっけらかんと言い放った。
「大丈夫大丈夫!もう犯人も特定できたし、爆弾の処理も終わっているだろうから」
……………………は?
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