生徒会長 計都

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「ん~、なかなか尻尾を出してくれなかったんで、ちょっと強硬手段を使っちゃいました」  ニコニコとしながら田辺先生と対峙する計都君は更に言葉を紡ぐ。 「実はですね……僕の言葉には常人よりも強い『影響力』があるみたいなんですが、今回それを利用して共犯の教頭先生に暗示を掛けさせて貰いました」  『影響力』?暗示? 「あの時点で教頭先生が予告文を出したのは態度でバレバレだったんですが、どうも教頭先生は爆破予告の方を本当にダミーとして捉えてたみたいですね?」  え?教頭先生が? 「ただ単に校長先生に対して嫌がらせを起こし、騒ぎを元に精神的ストレスを掛けたかっただけに見えました。校長先生ってストレスに弱そうですしね!もし謎かけが解かれても、それはそれで更なるストレスになるから好都合。あわよくば体調を崩し退任してくれるかもしれない。そうなれば教頭先生に校長の椅子が転がり込んでくる可能性も…………ですが、実際教頭先生にはそんな度胸も計算高さもありませんよね!」  そう教頭先生に笑いかける計都君だったが、当の先生は心此処に在らずといった感じで返事をしないまま。  でも、それを気にしないかのように計都君の話は更に展開する。
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