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その時ドカドカと音楽室に向かって駆け上がってくる足音が複数聞こえてきた。
警察が来たのが分かると計都君と藤崎君は急かすような期待に満ちた目を私に向けてくる。
うぅ~~~!
開き直った私は、勢い良く田辺先生の方へと顔を上げた。
完全に意気消沈している田辺先生と目が合うと、私は先生に一言大声で怒鳴った。
「……バカッ!!!」
目を丸くする田辺先生。
後ろでは二人の笑っている声が聞こえる。
更には警察と思われる足音がピタッと扉の前で止まったのが分かった。
私はというと、不思議と恥ずかしさよりもスッキリ感の方が強くて、そんな自分に驚いていた。
「やれば出来んじゃん」
藤崎君がニヤニヤと私を見て言う。
今更恥ずかしくなってきた。
更に計都君も一言。
「うん!これで僕が居なくなっても大丈夫だね!」
……………え?
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