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桜舞う中、私はまだ慣れない大学のキャンパスへの道のりを歩きつつ、数ヶ月前の事を思い返していた。
計都君のいきなりの中退で、私の恋も突然終わりを迎えた。
……想いを伝える事さえ許されなかった恋。
当時を思い出すとまだ胸が切なくなる。
もっと素直に堂々と自分の気持ちを告白していれば………。
……うん、でもこれからは違う。
あの時……田辺先生を怒鳴った時みたいに、自分の気持ちをストレートに伝える事を私は覚えた。
これからの人生、後悔しない為にありのままの自分を出していくつもりだ。
変わるきっかけをくれたお礼すら言えずじまいだったけど……ありがとう、計都君。
またいつか会ったら……秘めたままのこの気持ちを必ず伝えるよ。
──── 完 ────
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