戯れ言0:出逢いの酒場(これは始まりのお話です)

5/6
前へ
/79ページ
次へ
 この場所には、戦はわからんが、用心棒の口もあれば、墓泥棒の当ても多い。暴れ者の俺にはもってこいだ!」  その言葉に、騎士は無言のまま、ぐい飲みを捧げるように突き出す。  意図に気付いた武者は、グラスを軽く、ぐい飲みにぶつけた。  賑やかな喧噪の中、僅かに、こん!とも、きん!とも聞こえる軽快な音は、二人の行く末をひっそりと祝福するかのようであった。
/79ページ

最初のコメントを投稿しよう!

59人が本棚に入れています
本棚に追加