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さて、これも主張をひっくり返す事になるのが、確かに刀剣はその使用には高い技量を要求されるものであるが、逆を云えば、使いこなすことが出来れば、白兵戦に於ける様々な状況で威力を発揮する、オールマイティな武器であることは間違いない。そうでなければ、権威だけでここまで生き残ることはないであろうし、また、古今東西、様々な剣術の技が編み出され、継承されることも無かったであろう。
刀剣――
鋼そのものの輝きにしろ、柄や鞘といった拵えの造りにしろ、更にはその伝来に至るまで、最近では老若男女問わず、その魅力に惹かれるものは多い、
しかし、剣は元より[戦うための武器]であることに違いはない。
どれほど美しい輝きを放っていたとしても、その裏に、数多くの[流された血]があることを忘れてはならない。
そしてそれは、斬った相手ばかりではなく、振るった自分自身の血であることも、知っておくべきなのかも知れない。
それが、剣を使う技――〈剣術〉の運命である。
ここからは、それら剣術についても語りたいところであるが、ここでは文章量が足りないため、残念ながら、今回はここまでとさせて頂こう。
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