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兄ちゃん?
そうか。
なんか雰囲気が似てると思ったらこいつら兄弟だったのか。
と言うことはこの『兄ちゃん』は高校生。
宍戸が投げられるのも少しは頷ける。
「へぇ~。こいつがあの合氣道のねぇ」
「だったらなによ?」
「愛氣、わたしは大丈夫だから」
近づいて来て愛氣をなだめる亜美さん。
「でも……」
「あれ? 誰かと思ったら清水じゃん」
「あなた誰だっけ?」
「ああ、ど~も、初めまして。って、オイッ! 同じ学校、同じクラスの宍戸行長っ!」
「知らないけど」
「んなわけねぇだろ。創倫館高校のスター選手である俺を知らないわけあるかっての」
「そうなの。わたし、柔道興味ないし」
「興味ないしって……。それに一回告ってんだろ」
「え! 亜美姉が?」
「違うわよ。前に、強引に付き合えって言われたからフッてあげたのよ」
「あ! やっぱ覚えてたんじゃねぇか!」
「兄ちゃん、フラれたんだ……」
「あ~あ。せっかくシカトしてたのにぃ~」
「清水、てめぇ~。なにサラッと毒吐いてんだヨ」
「コラ、行長。健康体操、いや健康合氣道倶楽部のみなさんが迷惑してるだろうが」
顧問の鮫嶋が見かねてやって来た。
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