17人が本棚に入れています
本棚に追加
「本当?でもさ、見直してくれたところ悪いけどオレとしては紗千が覚悟決めてくれたの嬉しいし、このチャンスをみすみす逃す手はないと思ってるよ?紗千のことは大事にしたいけど、消滅もしたくないから。」
「それって…?」
「オレん家はお泊りになっちゃいそうだからダメだけど、他にもやれる場所はあるもんね?ちゃんと遅くならないうちに帰すから♡」
恒貴にそう言われて紗千は耳まで真っ赤になった。
話の意味を理解して急に恥ずかしさと不安が押し寄せてきたのだ。
「言っておくけど、言い出したのは紗千だからね?」
そういって彼はにんまりと笑った。
「本気…?」
「もちろん!オレに誕生日プレゼントくれるんでしょ?」
紗千は一気に緊張し、変な汗が流れ出てくるのを感じていた。
「心配しなくていいよ、優しくするから。ね?」
―なんでこの人はいつもそうやって余裕なのだろう?いつも振り回されてばかり。
「大好きだよ、紗千」
恒貴はそういって笑顔を浮かべた。
彼はズルい。
その笑顔には逆らえないって知っているくせに。
かっこよくて、可愛くて、自信家でオレ様。
だけど実は優しくて、頼れるところもあって、一途。
気が付くといつも振り回されてばかりだけど…
そんな彼は私の自慢の彼氏です。
―本当、恒貴には敵わない。
まだまだ二人の恋は始まったばかりである。
おわり
最初のコメントを投稿しよう!