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「俊は私の真っ直ぐな瞳に惚れたって言ってくれた。だから私前を向けてるのかなって話した」
「俺は…俺は目を反らした…由希からも…赤ちゃんからも…」
「もういいんよ」
「良くなんか無いよ!今日エコーの写真見て…俺…俺は…」
「俊!それ以上言わんでいい。赤ちゃんはね…私と俊にちゃんと自分と真っ直ぐ向き合う事を教えに来てくれたんやと思う…そして俊は自分には力が無いと気づいた」
「でも…」
「私もね…新しくオープンした店で働いて、凄く楽しかった。辞めたく無いって思った。柳さんにも言われた。お前は俺の弟子やって…」
「由希…」
「だから今はこれで良いんやで。それを教える為に、きっとこの子は舞い降りて来たんやと思う。儚い命と解ってて…」
「…」
「前を向いて歩かんとね!俊!」
「…うん」
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