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「おぅ!3ヶ月後絶対に連絡する!それまでチーフの座は置いとけよ!」
「嫌だね」
「意地悪由希!」
「3ヶ月後…やね…」
「うん。3ヶ月後!」
「私…待ってるから…」
「え…?」
「3ヶ月。待ってるから。3ヶ月後、俊が携帯を手にして強さを身に付けたら連絡ちょうだい。それから一緒に赤ちゃんの供養に行こう」
「由希…」
「それまでしっかり前を見て強くなってね…そして一緒に行こう。赤ちゃんの供養をしに」
「うん…解った。俺…強くなるから。それで3ヶ月働いて携帯持って由希に会いに来るから」
「待ってるよ…私だけじゃなくて…お店もね…」
「由希…」
俊は目に涙を浮かべてた。
それを必死にこらえてた。
「じゃあ3ヶ月後に!それまで携帯は変えずに持っとくから」
「うん。3ヶ月後に!」
そして俊は帰って行った。
何度も振り返って手を振ってた。
それに応える私。
これでいい。
しっかり自分に言い聞かせながら俊の背中を見送った。
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