第1章 亡霊の噂

3/4
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
「今、授業で使用している理科室は第一ですかそれとも第二ですか」と質問してきた。 この学校には理科室が全部で三つある。だが実際は二つの教室しか使っていない。その理由は、ここの校舎が新校舎と旧校舎にわけられるからである。現在、旧校舎は部活棟として利用されているので授業は現在、新校舎で行っている。今の教頭の質問は、新校舎にある第一理科室と第二理科室どちらを使っているのかという質問であった。基本的には4月の時点で同じ理科教師である小田原と相談しており、俺は第一を小田原は第二を使うようにしていた。故に俺は「第一をつかっています」そう答えた。すると教頭は顔色一つ変えずに 「最近、第一で何か変わったことはありませんか」と質問した。変わったことはあった。だがこれはたいしたことでもなかったので、俺は「特にありませんが・・」と言いつなげて 「何かあったんですか」と質問した。すると教頭は 「そうですか…ないなら無いでいいんですが…。あのですね、凪乃先生、最近妙な噂をよく耳にするんですが…」と教頭が言った。 俺は「噂がなにかされたんですか」と言うと教頭は 「その噂は、理科室に亡霊がでた。なんていうよくある噂なのですが…」 「噂と言っても噂でしょう」と俺が言うと 「そうでもないみたいで。実際に見たという目撃者がうちの学校の生徒ももちろんなんですが他にも、この近くの小中学校の生徒でも目撃者が出ているんです」と厳しい口調で教頭はそう言った。「それと第一理科室が何か関係あるんですか」と俺が言うと、 教頭は「それがその目撃者の目撃場所というのが、どうも第一らしいのです…。まぁ所詮、噂は噂ですから、あまり気にしないそう思っていたんですが、事が大きくなってしまってそうも言っていられなくなりました。そこで、凪野先生に第一理科室を調査していただこうとおもいまして」と教頭が言った。基本教頭の命令には従わなくてはならないので俺は二つ返事で 「わかりました」そう言った。それを聞くと教頭は「では、お願いします」そう言うと教頭は、もう用が済んだらしく自分の仕事をせっせとやり始めた。              
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!