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あおいが助かったことは嬉しかったけど、払った犠牲を考えると心中は複雑だった。
自分が妊娠していることを知らなかったあおいは、流産したことを聞かされて半狂乱になって暴れた。
自分のせいで俺もお腹の子も亡くしたんだと、あおいはとことん自分を責めた。
そんなあおいを黙って見ているしかない無力な自分が憎かった。
今すぐ抱きしめて『あおいのせいちゃうで』って言ってやりたかった。
できない自分に涙が溢れた。
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