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その後――。
あおいは喜怒哀楽をほとんど感じることもなく、ただ生きた。
何の幸せを感じることもなく生きることが、自分への罰であるかのように。
俺と同棲していた部屋で暮らし続けなければいけないという呪縛に囚われ、1人暮らしにしてはかなり高い家賃を無理して払っていた。
誰にも頼ることなく、それこそ必死の思いで……。
「ママ、辛そうやね……」
「せやな……」
見守っているのも、拷問のようだった。
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