アオイトリ

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俺の死に責任を感じた彼女は翌日、自殺をはかった。 「よっちゃんのとこに行きたい……」 そう呟いて、浴室で手首を切る彼女を俺はじっと見ているしかなかった。 どんなに叫んでも、暴れても、誰にも気づいてもらえない。 「誰かー!! 助けてー!! 頼むからあおいだけは助けてー!!」 音のない声を必死で発する。 浴槽は彼女の血で赤く染まっていく。 それでも俺は何もできない。
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