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それは、人間の魂を極限にまで高める事で現れる精神エネルギー!霊気と呼ぶ。
俺は自らの霊気を拳の一点に集中させると…
《バァコン!》
鬼を殴り飛ばしたのだ!
霊気を纏った拳は霊体は勿論、異形の連中にも物理的なダメージを与えられるのである。
鬼は顔を抑えながら起き上がってくる。その形相はまさに悪鬼となって向かって来たのだ。
鬼『ガアアアアガガガガア!』
俺は着地と同時に真言を唱え始めていた。
『ナウマク・サマンダ・バザラ・ダン・カン!』
俺の背後から異様な力の波動が伝わってくる…
それは次第に人のごとき形を現したのだ!
鬼?
いや…もっと遥かに強大な力の主…
鬼以上に険しい形相に、その身体は燃える炎のごとく赤く染まり、
その身体は炎に覆われていた!
俺はこの力の主をこう呼んだ…
『不動明王』と…
俺は左手を鬼に向けると燃え盛る炎の縄が現れ、鬼を縛り上げたのだ!
鬼『何なんだぁ!!キサマはぁあああ!!」
俺は身動き出来なくなった鬼に対し…
右手を翳す!
今度は俺の右手から炎がほとばしり形を成していく。
それは燃え盛る炎の剣!
一切の魔を浄火の炎で焼き付くし、屈服させる退魔の剣…
『降魔の剣』
俺は右手に降魔の剣を携え握ると、目の前の鬼を…
『地獄で閻魔が待ってるぜぇー!』
一刀両断にしたのだ!!
ん?
そう言えば、まだ俺の名前を教えてなかったな?
俺の名前は…
三蔵 玄三[ミクラ ゲンゾウ]
人は俺を…
三蔵[サンゾウ]と呼ぶ。
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