2013年(平成25年)6月

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『校則』と言われるこの掟、単純明快である。 「不純異性交遊の禁止」、これのみであった。 しかも、これは別段、珍しいものではない。同じ決まりのあるアイドルグループは、他にもある。 ただ、UNDが他のグループと決定的に異なるのは、これを『入学』以前にも求める点であった。 メンバー選抜オーディション『入学試験』には、30~40人程度の募集に対して、毎年1万人を超える応募がある。 まず、書類選考で千人程度に絞られるのだが、応募の際、「この子は異性との不純な交遊の経験はありません」という保護者の確認書の提出が必須となる。 これがなければ、どんなに素晴らしい子でも、書類選考をパスする事は出来ない。 書類選考を通過し、その後のオーディションにも合格して、晴れて『入学』となった者は、「私はグループ在籍中、異性との性的関係を一切持ちません。これを破った際は、いかなる処分も受けます」という誓約書を書かされる。 処分とはもちろん除名、いわゆる『退学』である。写真週刊誌に男との交際を報じられ、グループを辞めさせられたメンバーが過去に何人もいた。 他のアイドルグループであれば、坊主頭になる程度で済まされる話だが、UNDの場合、そうはいかない。 高原は言うー。 「18歳の4月1日まで、つまり高校生でいるうちまでは、男とセックスしないー。私はそれほど厳しく、難しい事をメンバーに求めているつもりはありません。当たり前の事を言っているだけです。高校生までは、セックスなんぞより、もっと他にやるべき事があるはずです。勉強しかり、部活しかり、ボランティア活動しかりー。青春時代には、青春時代にしか出来ない事をするべきであり、私がお手伝いさせて頂いている芸能活動も、そのうちの一つだと自負しております」
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