2013年(平成25年)6月

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「キャリア官僚というのは、我々芸能関係者に対して、そんな厚かましい要求が出来るほどの地位と権限を有しているんです。そして彼らには、省庁の垣根を越えた横のつながりがある。同期とかのね。口コミであっという間に広まったようで、その後も経済産業省、国土交通省と、いろいろ来ましたよ」 「しかし、そんな自分勝手な下らん欲望を満たすために、キズ物にされた娘さんたちは、たまらんな…」 「ええ。ですから、見返りはきっちり頂きましたよ」 「カネかー。で、いくら取ったんだ?」 「最初のうちは、テキトーに50万とか100万とか取っていました。私とメンバーで折半でね。しかし、客からクレームがついたんですよ。料金体系がよく分からんし、高すぎるとー。ちょうどその頃からメンバーも50人以上に増えていて、そこで思いついたのが、『生徒会選挙』です。メンバーの人気投票を行い、ランキングをつける。その順位で金額を決めたんです。1回につき、51位以下が10万、31位から50位までが30万、11位から30位までが50万、6位から10位が100万、2位から5位が200万、といった具合にー」 なんと、日本中を熱狂させたあの選挙は、売春の額を決めるために毎年、行われていたのであった。 「で、1位は…?」 呆れ顔で刑事が尋ねる。 「1000万ですー。さすがに、一度も注文は入りませんでしたけどね…」 水島夏帆が処女だった理由が判明した。
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