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この日の取り調べはここで終了となり、高原は留置所に戻された。
もうどうにでもなれ、という捨て鉢な思いで、取り調べではすべてを語った。
明日も、全部ぶちまけてやるー。
自身の作ったアイドルグループの少女たちを売春させる事で、官僚との間に秘密の関係を築いていった高原の真の狙いは、文部科学省と国土交通省であった。
高原は、自らが理事長となり、都心の一等地に大学を開設する事を目論んでいた。
名称は『高原芸能音楽大学』。既存の音大と異なり、その名のとおり芸能音楽の研究・教育に特化した大学であり、世界に通用する芸能人の育成を目的とする。「ミュージシャン学部」「ボーカリスト学部」「アイドル学部」等を設置し、学生は芸能界を目指す若者の他、現役の芸能人も受け入れる事とした。
文部科学省の高級官僚にUNDのメンバーを抱かせて、大学開設の認可を迫る。
国土交通省の役人には、都内国有地の払い下げの破格な値引を要求する。
こうして高原は、メンバーの若い肢体を武器に、様々な法規制を、短期間でクリアしていったのである。
しかしこうした事には、最終的には、やはり政治家の後押しが必要であった。
高原の視線は、官界から政界へと移っていく。
狙いは、政府の要であり、総理官邸と内閣府を取り仕切る、須田官房長官であったー。
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