第1章) 靴からはみ出す靴下

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眉間にシワ 誰のせい? 気に食わないなら 捨てちゃえば 報われない事を繰り返す これが『人生』 ならば 思わず「結構です」と 言い切ってしまいたくなる いや 言ってしまった僕は 単なる 変人扱いだ 例えば 満員電車に 追いやられ ミクロの世界がズームされた瞬間 そのズレをとてつもなく 許せないという感情は ボクの中の向き合うべき課題を赤裸々にした 「死にたい」 のではなく 「生き方がわからない」 ただ「生きる」だけなら 出来なくもない そこまでして何とか続けてみた 続けなければならないのか 分からなくなった その意味さえ問い続ける様になった 皮肉にも 以前より体が軽い 「気にするな」 少し楽になった 「空気読めない」 少し傷ついた いずれ 小さな矛盾が 大きな苛立ちに変わっていた 馬鹿みたいに熱くなる 地下鉄のベンチに座り 自分の世界に入っては 俯いた視線 ボクの中に混雑する 受け入れ辛い感情が 更に追い込んでいく 「靴下が出てる」 夏にぴったり 浅履き用 確認して購入したはず こんな人間が もし、身近に居たら 「面倒臭い」「考え過ぎ」 ボクは思うだろう そんな人間が 恋したら?社会に出て働いたら? 結婚したら?その相手は? 盗聴、盗撮は犯罪ですが 他人の人生、思想を 手錠ナシで覗けるなら 御付き合い下さいませんか ボクの世界観へ
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