花子さん

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続きが気になっていたせいで、貸し出し記録の確認をする。 「あれ、ないなぁ。」 貸し出し記録に借りられた記録は、存在してなかった。こうなると、なくなった本がどこにあるのか気になってしまう。 貸し出し記録を手に、図書室を歩き始めた。ほとんどは、記録通りにあるのに…何冊かの恋愛小説が記録に記載されてなかった。本棚の隙間や、他の場所もさがしたけど本はどこにもない。 「これは明日、先生に確認してもらおう。」 それから、下校時刻まで一人で本をゆっくりと読んでから電気を消してクーラーも忘れずに切ってから図書室の鍵を閉めた。 「戸締り良し!」 図書室で、時間いっぱい過ごせたおかげで本は借りずに済んでしまった。 あとは、図書室の鍵を職員室に返しに行くだけ。 図書室から伸びる廊下を歩いてると、微かに何かの物音が聞こえて来た。 「?」 ー……っく……ー なんだろう、誰かいる? 辺りを見合わしても特に誰もいない。右側の教室の電気は消えているし…左側の… トイレ いやいや、ないない!! 「本当にそんなことないはず…。」 大きく一度深呼吸してから、トイレのドアを開けた。 「どなたか居ますかー?」 いや、居たら本当に困るんだけど。 トイレの中は誰も居らず、静かなものだった。ホット胸をなでおろしてからトイレを出た。 ーうわぁぁあんー 心臓が止まるかと思った! 男子トイレから? いや、流石に確認できないでしょ。 ー桜ちゃんと涼くんがぁあぁぁーー 誰も居ない廊下にこだまするのは気になるセリフだった。
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