第一章

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「薙様ッ、早くしないとお父様が来られますよっ!」 「うぇっ・・・そうだったヤバ((ガチャンッ 「なぁあああああぎぃいいいいいいい!!」 「ひぎいいぃいいいいいいいッッ!!」 扉が開く大きな音がした。 もう皆予想はついたよね? 「伏見家としてその遅寝遅起きはどうかと思うぞ!」 眉間におもいっきし皺を寄せて腰に手を当て俺を睨む その姿をほかの人が見ればノックアウト鼻血ブーだ。 それくらいカッコイイんだ。 はぁ・・・ちなみに名前は伏見友弥(フシミ・トモヤ) 一応俺の親父である。 なーんで俺の顔は平凡で親父はこんな・・・イケメン。 くっそぉおぉおおおお!!! 「またそうやって伏見家としてとかなんとか言う。 もうちょいほかの言い方ないの?聞いててうんざり。」 ・・・マナーは全部父親から学んだ。 間違えたりするたびに伏見家として、伏見家として・・・。 そんな事をするために生まれたわけじゃない。 それに俺もう今年で高校一年になるんだ。 「すまない、言い過ぎているという自覚はある。 だがな、伏見家は代々完璧主義だ。 受け継がれている物を違えるというのは 俺の立場さえも危うくなるんだ。どうかわかってくれ。」 親父も親父で困難を乗り越えた末、伏見家当主に なれたんことはそりゃあもうわかってるさ。 でも 寝起きでそんな話するなよも~・・・。 寝起きの頭でひたすら考えた結果。 「・・・じゃあさ、交換条件。」 「なんだ?」 「俺が一ヶ月間、マナーも勉強も思いきりがんばって 親父が認めるような完璧になったら・・・あの四季空学園に入学させて。」
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