第1章 犬猿な2人の生徒会長

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6月、梅雨の時期である。 ジメジメとした暑い時期であり、いくら衣替えをしても学生の制服というのは何とも暑く感じられる。 そして、今年入学した新入生も2ヶ月もたつと高校生活にも慣れてくる時期。 そんな時期だからこそ、服装の乱れ、風紀が乱れやすい。 「ちょっと待ちなさい。 あなた、スカートが短いですよ? 校則では、スカートは膝下と決まっています、校内に入る前に直しなさい。」 そう、注意された女子生徒は校門前で立ち止まった。 「だって最近暑いし、それに膝上5センチくらいじゃないですか!」 注意された女子生徒は、反論した。 「いけません、校則であり規則はしっかりと守ってもらわないといけません。それともペナルティがよろしいですか?」 ペナルティというのは、休日に学校に来て大掃除をしたり勉強することだ。 しかもそれが朝から学校が終わる時間まであるので面倒である。 そんなのは嫌なのでしぶしぶ女子生徒は少し巻いていたスカートを膝下までおろした。 それを確認すると 「はい、それでよろしいです。改めましておはようございます。」 とさわやかに挨拶をした。 「お、おはようございます、鬼島会長。」 女子生徒は、先程注意した鬼島、生徒会長に軽く挨拶をすると足早に校内へと入っていった。
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