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3人で途方に暮れたが、3番目を歩いていたカフェオレ男が
「やっぱ車道っスよ」
と言い、すたすたと私たちを追い越して先頭に立ち、車道へ出てしまった。
普段、両手で大振りのマグカップを、こともあろうに両脇をしめて、
大事そうに抱えて飲んでいるとは思えないほどの男らしさだった。
私ときこちゃんは男らしいカフェオレ男さんの後に続いて車道へ出た。
確かに文明バンザイと思える歩きやすさだった。
時折、車に命を狙われながらも私たちは懸命に歩き続け、
ようやく円山動物園へたどり着いた。
使いっ走り代表のカフェオレ男に切符を買わせて園内に入ると、
想像以上に人がいないのに驚いた。
さっき、テレビで見たときにはたしかに親子づれでにぎわっていたのに、
動物科学館と呼ばれるビジターセンターから、
猛きん舎のあたりには本当に誰もいない。
空を見上げて驚いた。
空気の透明度がまるで違うのだ。
円山からちょっと歩いただけなのに。
東急ストアからてくてく歩いてきただけなのに。
まるで高原か、晴天の八甲田山みたいだ。
八甲田山へは行ったことないけど。
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