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カツン、カツンと静かな廊下を着実にこちらへ向かってくる足音。
「ひ、っあ、………、っ」
せめて声を押し殺そうとするも、耐え難い快感と振動に喉をついて漏れる嬌声。
「や、やだっ……みられ………っ」
「あー?別に構わねえ、だろ」
だろ、と言いつつずん、と深く突き上げられて少年の視界がちらちらと点滅する。
「っぁ!」
耳の奥で鼓動と足音が交互に響く。
足音はやはりだんだんと近づいてくるようだ。
カツン、カツン、カツン………………
もう駄目かもしれない。
「せん、せ、……」
縋るように男を見上げるも、不安など微塵もない様子で男は一言
「黙ってろ」
と言う。
男にとってはこの行為を人に見られることなどどうでも良いことのようだ。
「……こんなところまであいつが来るなんて。」
更には不意に意味のわからない言葉を呟く。
「…あいつ…………?」
欲に濡れた男の目が一瞬だけ深い闇をたたえた気がした。
足音だけで、あれが誰なのか男にはわかっているというのだろうか?
「っぁあっ!や、め…………っ」
少年が益々困惑しているのをよそに男は強淫を再開する。言い表せない程卑猥な音が身体の中に響いている。これが自分の身体の音だなんて思いたくはない。その音に混ざり聞こえる着実に大きくなる足音。
カツン、カツン、カツン…………!
「!!!」
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