カフェオレ男くんの恋愛と世間体(後編)

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当時の「あかりさん」とつき合っていると噂を流されたことがある。 尾ひれ背ひれがついて、 クライアントまでがほくそ笑むと言う事態に陥った。 本当に大変だったのだ。 僕らの恋の障害は、こんな東の果てまで追い掛けてくるのか。 サッチン。相手が悪すぎる。 「仮にあれがサッチンだとしても、うちらに気づいてないよ」 「何でわかるの?」 「サッチンなら、私を見たら、挨拶するもん」 「俺と一緒にいるのを見たから、挨拶しないのかもしれないじゃん」 「ありえない。サッチンなら挨拶するよ」 さっきまでの、あの温かな親密さは吹き飛び、 僕らは一触即発の緊張状態に陥ってしまった。
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