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おけいこが終わって、レヴェランスをする。
舞台と同じ、ご挨拶。
腕をアン・オーにして、ふわりとおろす。
足は5番から、タンデュにして、後ろへ。
お姫さまの、おじぎ。
「ありがとうございました、さようなら」
先生は心配そうな顔で私を見ているけれど、
大丈夫、先生、私はそんなにヤワじゃないから。
更衣室からゾロゾロと大人のクラスの人たちが出てくる。
うちらと入れ替わりだ。
ポアントを脱ぐと「終わったぁ！」っていう気持ちにもなるけど、
少し寂しくもある。
ポアントで立って、
鏡にすごくキレイな自分が映っているのを見るのが好きだから。
誰かのケータイから『花のワルツ』が流れる。
『くるみ割り人形』の曲だ。
2幕の、お菓子の国の踊りのあとに、
ふわふわとピンクのロマンチック・チュチュを着た花の精たちの群舞。
ワルツは好きだ。
聴くだけで、バレエの国に行ける気がするから。
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