心でコートを着てみること。

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そう遠くない未来(何時間後か、何日後か)に、 私はまた真っ白な吹雪の中に放り出される。 でも大丈夫。 その時も私は、心でコートを着るのだ。 そしてちゃんとその場所にたどり着く。 心で着るコートは私にしっかり馴染んでいて、 着膨れもしなければ、きつくもない。 腕の曲げ伸ばしも自由にできるし、 軽すぎもせず、重みで肩が凝ることもない。 親密で、独立したコートなのだ。
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