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僕は実は機械だったりもする。
2029年、7月8日。晴れ。
特に異常はない。
今日も「彼女」はいつも通り、全国からくる気象予測や物理シュミレーションの演算を行い、国のデーター保存所に送っている。
記録:第203号。38日目。
僕はタブレットに記録を書き終え、国の記録管理者に送った。
目の前に座る白髪の少女は、ひっそりと目を閉じて、演算を行っている。
彼女の名前は「白」。
この時代では珍しい人間だ。
珍しい、というのは、去年起こった戦争で人間の7割が死に、人間の数よりも機械人間の方が多くなってしまっているからだ。
そして、彼女は日々研究所などから送られてくる難解な計算を行なわされ、この部屋に閉じ込められている。
えっ?
どうしてそんなことさせられているのか、だって?
ごほん、それは僕が教えてあげよう。
実は去年起こった戦争というのは、発達した機械達が人間に起こしたクーデターのようなもので、「これからは俺たちの時代だ!」っていう感じで始まったんだ。
まあ、結果は勝敗もつかずにただ人間の数が減っただけだったんだけど。
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