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魔王、すらも、「誰か」の駒のひとつだったとしたら。
「カイン、準備良いか。開けるぜ」
「レツ」
「ん」
「何が起こっても、真相がどうであっても、ぼくは君の正義を信じてるから」
「おう」
「君を守るよ」
「じゃ、おれがおまえを守る」
「そんなの」
「約束忘れてねえな? 死ぬなら一緒だ。おれを生かしたいなら、おまえも生きろ」
有無を言わさぬ、相変わらずの、決定事項。
旅の途中、いつだったか、この身も心も命さえも、君にあげると口にしたことがある。これから先の時間のすべても、レツの好きに使っていいと。
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