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とりあえずこの場に置け、と促して、本の山を半分に分ける。
「二回に分けて運べばいいだろ」
「うん。……あれ?」
半分に分けた一番上、つまり積みあがっていた本のタワーのど真ん中にあったのだろう、タイトルの書かれていない本が出てきていた。魔術書の類でもなさそうだ。カバー自体があちこち擦れていることを考えると、これはおそらく手記の類だろう。
「日記?」
「ぽいな」
「誰のだろう……」
「先代魔王とかだろうな。歴代どこかの魔王か、ユウの日記か、カインの日記か……」
「ユウの?」
「まあそれらしい情報引き継いでねえし、順当にいくならカインの日記だろうけど」
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