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「見てみるか」
「い、1ページだけ見て、明らかに違ってたら閉じよう。で、カインに謝る」
「よし、じゃあオレも共犯者になるぜ」
それなりに罪悪感がないでもないのだろう、カインに謝る前提でリュータが日記の表紙に手をつける。
二人の体で日記を隠すようにして、こっそりのぞき込む。ページをめくった、その瞬間見覚えのあるノイズが視界いっぱいに広がった。
「これって、東国のバグ……!」
「リュータ!」
咄嗟にリュータの手を取る。テレビの砂嵐のような耳障りな音が互いの声をかき消すが、繋いだ手だけは離れることはなかった。
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