カインの日記

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 赤い傷跡を中心に、刻印が浮かび上がっている。 「……そのゲーム、絶対なくすなよ」  言い置いて、彼が手元のゲームに再び視線を落としたのを見計らってリュータの腕を引く。 「お、おう? てかおまえら一体……あり? いねえ」  物陰に隠れたところで、レツの不思議そうな声が聞こえた。 「……ユウジ、あれなにがどうなってるの?」  声を潜めたリュータに、今のやりとりで察しがついた部分のみを共有してやることにする。これは、迂闊なことはできないかもしれない。
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