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「え、あ」
「……いや、人間の子供か。悪い、他人の空似だな」
過去のユウと思いがけないところで再会して、リュータが戸惑いながらユウの背中越しにこちらに助けを求める視線を送ってくる。話を続けろ、と軽く手を振っておく。
「おまえもここで捕まってたクチか? 無事で良かった。他に生きてるやつはいたか?」
「ち、地下牢には、もう居なかったと思う」
「そうか。……おまえだけでも生きててよかったよ。ここから脱出するんだろ? 手伝うぜ」
「あ、ううん。おれ、ユウジと一緒に――」
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