あるゲームのエンディング

9/14

31人が本棚に入れています
本棚に追加
/52ページ
「当たり前だ。オレの墓標を立てるには、ここは騒がしすぎる」 「うわ出たよ墓標マン! ……死んだら、容赦しねーぞ」 「ああ。おまえは世界を変えてこい」  彼はことあるごとに「オレの墓標を立てるには」などというふざけた言い回しをしては生暖かい目で見られる、ちょっと頭のネジの数本外れた兄貴分だった。  でも、彼のそのブレない性格に助けられたことも多かった。  次に離脱するならぼくの番だ。そう思っていたのに、それから先はこれといって苦戦するような場面もなく、トラップもなく。そして結局、ぼくは離脱することのないまま最終決戦に加わることになった。
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加