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「当たり前だ。オレの墓標を立てるには、ここは騒がしすぎる」
「うわ出たよ墓標マン! ……死んだら、容赦しねーぞ」
「ああ。おまえは世界を変えてこい」
彼はことあるごとに「オレの墓標を立てるには」などというふざけた言い回しをしては生暖かい目で見られる、ちょっと頭のネジの数本外れた兄貴分だった。
でも、彼のそのブレない性格に助けられたことも多かった。
次に離脱するならぼくの番だ。そう思っていたのに、それから先はこれといって苦戦するような場面もなく、トラップもなく。そして結局、ぼくは離脱することのないまま最終決戦に加わることになった。
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