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手招かれるまま、温めの湯から立ち上がると、鈴のような水音が静寂の中で際立った。黒々とした草叢からはっきりと勃ち上がるものに目を奪われながら、濃い湯気に包まれた身を寄せる。幾度目かの口づけをし、背中から包み込まれるように抱きすくめられる。僕より頭一つ大きいショウの腕の中で安堵したのもつかの間、尻の蕾を先端で抉られた。
湯の中で散々に解されたそこは柔らかく、先走りを塗り付けるようにされただけで、易々と銜え込んでしまう。毎日のようにショウのものを食ませられているからなおさらだ。
馴染んだものも、普段と違う場所というだけで、新鮮で見知らぬ相手と体を重ねているような気分になる。旅館の離れ、しかも貴賓室などという格別の環境では、馴染まぬ空気は新たな興奮の呼び水になった。
「リン、足上げるぞ」
ショウが僕を背後から抱えたまま深く座り直し、僕の片足を檜の縁にひっかけた。もう片方は膝裏を掴まれて同じ高さまで持ち上げられる。繋がった部分が丸見えになるような体位で、ショウは僕を下から突き上げた。
「リンのイイとこ、見てもらえよ」
一突きごとに、先走りを涎のように垂らした僕の陰茎がぶるぶる揺れる。
「んあぁっ……んんっ」
柔らかくなった後腔でショウの陰茎をしゃぶる。奥まで貫かれたときの、根元を押し込められる感じが一番好きだ。うっとりと愛する男の形を堪能する。
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