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わざとらしく質問をしてやれば、
「昨日は本当に悪かったって。電話に出てくれてよかった」
なんか安心している様子の頼千。
「別に。どうでもいいよ」
「いや。よくねぇよ!」
電話越しに大きな声を出されてしまい驚いた私は顔を顰める。
「煩いから大きな声を出さないでよ。そんなに大声じゃなくても聞こえてるって」
「悪い」
そんな風に謝られたら無視をしてきた私の態度が子供みたいじゃんか。
「いいよ。忘れよう。お互いにいろいろなことを忘れよう。水に流そう。初期設定に戻すことにしよう。私と源さんは赤の他人。幼稚園で出会う前の関係から始めて、高校生になって初めて同じクラスになったことにしようか」
「……なんだよそれ。そんな初期設定は嫌だ! 赤の他人とか、そんなのは俺は認めねーぞ」
「だから大きな声を出さないでよ」
声を荒げられた私は自然と眉間に皺が寄ってしまう。
「じゃあどういう関係を望むのさ?」
「……」
なんだかめんどくさい奴だな。
電話口で黙り込んでしまった幼馴染の煮え切らない態度に私は苛立って電話を切ってしまおうかとしたが、
「――……だって?」
「え?」
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